事務次官であった男性が息子を殺したとして実刑判決6年が言い渡された
殺人の懲役は最低で5年らしい
他の殺人事件と比べて6年が長いのか短いのかは僕は分からないけども
言い渡された犯人は現在76歳
終わりに進んでいく年齢での6年はとても長く感じるだろうと思う
 
 
彼は何で息子を殺したのか
過去を遡れば色々な事が有ったらしい

就職をすると「上司を殺したい」とブログに書き込んでいたり

もう一人の娘の縁談が進んでいた時に息子と相手方で何かが有ったらしく、それがきっかけで縁談話が無くなり、それを悲しんで自殺をしたとか

息子からしたらお母さんへの暴力が日常的に行われていたとか



当日のきっかけとしては近くの小学校で行われていた運動会に激怒していた息子
この日の数日前にスクールバスを待つ児童達を無差別に殺傷すると言う事件が有り
このままでは息子が同じ様な出来事をしでかすかも知れないと頭によぎって、衝動的に刺し殺してしまったと言う

何とも悲しい事件


経緯も有ってか、懲役は6年に留まっているんじゃないかと思う
殺人の最低が5年と決められているらしいので、下げられても1年
裁判の長さを考えれば控訴はしないんじゃないだろうか



この事件
どうしたら防げたのだろうか

まず考えられるのは子育ての失敗
そこそこ良い学校と良い就職をしている様なので
相当期待されて育ったんじゃないだろうか

エリートの息子として相当のプレッシャーがあったのかも知れない
また、本人にもその自覚が有ったみたいで、Twitterではそれを自慢する様な書き込みが沢山有った

その割には心はついていけてなかった
目先の勉強にばかり目がいって大事な何かが育っていなかったんじゃ無かろうか
そもそも彼には分不相応過ぎる過度な期待だったのかも知れない

「事務次官の息子がそんなんでどうする」
と言うような
そうやって育った彼が工場の歯車だったりコンビニバイトをするという選択肢は無かったんじゃないだろうか

それこそ親がお金を持っているのであれば
人生の収支としてはマイナスでしかない仕事は彼には出来なかったのだろう

それが彼をより、近寄りがたい性格に作り上げてしまったんじゃなかろうか



次に言うなら
そんな彼を受け入れない社会と言うのもあるかも知れない
もちろん、伝え聞く限りは受け入れがたい
それでも、安易な「排除」を選択する社会はどうなのだろうか

インフルエンサー何かがたまにつぶやく処世術
「嫌いな人間と無理に関わるのは良くない。だから見限ろう」
とか言っている

また、仕事の出来ない人は会社に要らないからと安易に排除する
それが会社の為だし社会の為だと

国だって対した支援をするわけでもない
生活保護の受取状件だって厳しいらしいし
行くところまで行き着かないと援助をしてくれる人は誰もいない

出来ない奴・無能が悪いんだって風潮

そりゃ出来る人より優遇されるのはおかしいけどもね


じゃあそうやって切り捨てられた人はどうしたら良いのか


役員として働いているような人は出来ない平社員をバカにする
正社員は定職に付かないフリーターをバカにする
そして世間は無職や引きこもりをバカにする

誰もが無職で何もしない生活を喜んでしている訳じゃない
何か特別な理由が無いなら、正社員に成りたくないなんて思ってる人はそうそう居ない
出来ない平社員だって仕事が出来ない自分を嘆いている


切り捨てられる側だって切り捨てられた後も生きていかないといけない
でもどうしようも無いからそこに留まっていたり自殺をするしか無かったりする


無能を悪として安易に切り捨てる社会風潮が事件を生み出して行くのだと僕は思う



じゃあどうしたら良いの?って言われたら僕には分からないけどもね
人を切り捨てるだけだと次の津山事件がこれからも起こり続けるよ