クリスマスの話
 
 
 
クリスマスの思い出話

一番記憶に残ってるのは小学生あたりの事
母親はクリスマスぐらい盛り上げたいと思うのか毎年クリスマスっぽい料理を作る
チキンとかスパゲッティとか大皿に載せてケーキも買ってきて
でも僕と兄は毎年黙々と食べる
なにも楽しいとは思わない

何故なら父親がその料理を見て毎年イライラするからだ

父親がイライラするのを分かっているのに毎年作る母親もどうかと子供ながらに思ってた
もちろん訳が分からないイライラを募らせる父親の方がおかしいのだが


大して食べずにイライラしながらテレビを見て適当に切り上げて自分の部屋に戻るか、怒鳴り散らすかのどちらか
イライラの理由は知らないけども
いつもと違う雰囲気なのが嫌なのだろう
ケーキも甘いのが苦手だから食べないし


そうなることが分かってるから楽しくも何ともない
そもそも家族と居て楽しいと思った事なんて無いけどね

クリスマスが終われば冬休み
夫婦仲が謎に最悪になる時期だからほぼ毎年母親と一緒に母親の実家に避難するって行事も待っている


この謎の行事は兄が県外の高校に行くまで続いた
県外の高校と言っても頭が良くてそこを目指したとかじゃなく、家を出たいからわざわざ県外に行くほどでもない高校を受けたってだけの話

年子で僕も次の年には高校に行って、食事の時間までに帰らないようにしてたから
なおの事、母親としてもする必要が無くなったんだと思う


幼い頃、少しだけサンタを信じていたような気もするけども
さほど記憶に残ってない
サンタに貰ったプレゼントは謎の辞典とウルトラマンの音楽のビデオくらい
ウルトラマン何か好きでも何でも無かったけどね
子供の頃から「毎回ただ正義が勝って終わる話」は好きじゃなかった

保育園でサンタに関する行事をしていて
今となってはどうやったのか分からないけど、本当にサンタが居るって思わせる演出をしてて
それは楽しかったような気がする

サンタが舞台に現れて何かしらをしてソリに乗ってそのまま空に帰って行った みたいな


兄が行く先々の保育園で問題を起こして僕もそれにつき合わされて転園繰り返してたから友達は居なかったけね
今の時代なら待機児童になってたのかな


一応クリスマスって事でゲームを買ってくれるのは嬉しかった
新聞なんかに入ってるクリスマス商戦の為のチラシを見るのは好きだった
ただ、めんどくさいのか買うのはクリスマスのだいぶ前
一緒に連れて行かれたゲーム屋とかで買って貰う形
夢は別に無いよね
早く決めないとイライラし出すし
ネットもなくマンガ雑誌を買うお小遣いもなく、ゲームの話を頻繁にする友達も居なかった子供時代
事前情報がさほど無く短い時間でどうやってゲーム選んだろうね
今となっては何を買って貰ったのかも覚えてない


後は高校卒業後
大して仲良くなかった同級生にケーキ買わされたとか
お金もないし嫌だったけど
断りきれなくて三千円だったかな
持ってってあげるよって渡されたのは潰れたケーキ
無駄に一人で食べたと思う



一人暮らしをしてからも友達も居ないしクリスマスを味わうのはスーパーとかが「盛り上がってんなぁ」くらい
たまに年によっては気の迷いで半額のケーキとか買ったりチキン食べてみるけども
ピークは買ったときで、一人で黙々と食べたって楽しくも何ともないからどうでも良いイベント


母親から伝え聞く話
今の母親はクリスマスに何の興味も無いらしいのだけど
父親は何故かクリスマスにそこそこ積極的で
クリスマスケーキを毎年ホールで買ってくるらしい
今の父親は仕事もしてないし家事も出来なくて離婚されたら困るから多分ご機嫌取りなのだろうけど
父親は甘い物が嫌いだから買ってきたケーキは食べない
二人暮らしでケーキを食べるのは母親だけだから
食べたくもないのに数日かけてホールのケーキを食べてるらしい

それっぽいことをしてれば良いんだろうと言う雑な行為
相手がどう思うかじゃなく、自分がどう思うかだけの行動

人付き合いしない方が良い人




クリスマスも物語として見るのは好きだけどね
アメリカのクリスマス映画とか好き
ホームアローンとかたまにテレビでやってるB級の映画とか

特に好きなのは星新一の「ある夜の物語」
さえない男の元に現れたサンタクロース
寂しげな雰囲気に誘われて来たと言うサンタ
何でも願いを叶えてあげると言うサンタに男が願ったのは…

って出だし
サンタは色んな人の元に行くのだけど
星新一らしい話でありながら心温まる話
「未来いそっぷ」に収録されてるから暇な人は読んでみて下さいな
収録されてる他の話も面白いよ

子供にもおすすめだと思う


僕はぼくが嫌いだし僕の人生にも興味ないから本読んだりテレビ見たりゲームして現実逃避してる人生だなぁ